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Elaborate フットコントロールキット 開発者/製作者インタビュー
アクティブのオリジナルブランド 「GALE SPEED」より発売しているエラボレートフットコントロールキット。
単なるバックステップではないこだわりの設計と品質について、 設計担当と製作(出荷前の組み立て)担当から話を聞きました。


設計編
開発部 F氏


Elaborate フットコントロールキット(以下FCK)のコンセプトは?
構想は「世の中に無いすごいものを作りたい」という開発者の思いから始まりました。 キャリパーに求められる要素は剛性・耐久性・軽さ・カッコよさ…etc。 やると決まった以上は最高に良いものを目指したい。そこでキャリパー構造の主流である1ピース、2ピースそれぞれのメリット・デメリットを検討し、最終的に2ピース構造の利点と、GALE SPEEDの最高峰シリーズElaborate(エラボレート)の3D切削技術を組み合わせたキャリパーを作ると決めました。

製品化までの流れを教えてください

①ノーマルポジションの計測
ノーマルステップおよび周辺部品の位置を細かく計測します。

②FCKポジションの決定
製品の性格を決める最重要項目。例えば常にバンクするレーシングマシンは、
その乗車姿勢と車両挙動から“かなり”後ろへ下げて、上にあげたポジションがとられています。
しかしFCKはストリートでも快適に操作できることが求められるのでレーサーと同じ姿勢では
無理が生じます。
そのため、一つの方針として「ピボットとリアアクスルをつないだ線より上にならない(写真)」
かつ「後ろに下げ過ぎない」位置を狙って設定しています(レース車両はこの線よりも上になる)。
もちろん計算上だけではなく、加減速、コーナリングなど走行中のライダーの挙動も加味して調整します。

③必要部品の配置と設計
ステップバーをどのポジションにしても周囲のパーツに接触せず作動に問題がないことを確認しながら周辺パーツの配置を決めます。純正ブレーキホースをそのまま使用できるように、リアマスターシリンダーの位置取りにも配慮しています。

④デザイン
③の配置をもとにデザインします。FCKのコンセプトにある「シンプル」とは性能と剛性を突き詰めた先に生まれる機能美です。メインプレートを一枚にすることで足が外側に出過ぎず、操作の邪魔もしないおさまりの良いポジションになります。余談ですが、motoGPマシンもシンプルな1枚プレートが採用されていますね。

⑤試作・装着・テスト
3Dプリンターで樹脂製の試作を作り車両に装着します。④まで長い時間をかけても、
実際につけてみたら「思ったようにいかない」ということもよくあります。
その場合はまた設計から見直し、納得いく形になるまで繰り返します。
樹脂で物理的、外観的に問題がないものができたら量産品と同じアルミ素材で製作して走行テストへ。
装着・試乗・分解の結果を念入りに評価して最終ジャッジを行います。

⑥製品化
最終的に仕様が決まれば量産化へ。ここからは開発部から商品管理課へバトンタッチ。 商品管理課はパーツの検品、セットアップ(組み立て)、そして梱包と出荷を行います。部品点数が非常に多く、可動部品も多いため繊細な技術が必要ですが、製作担当者は非常に高いクオリティの仕事をしています。少しでも疑問や不安のある場合は確認を怠らず、ささいな違いにも敏感です。お客様に良い製品を提供できるのは製作担当の努力のたまものであると思います。


アクティブが2020年ショーモデルに選んだKATANAのFCKにはどんなこだわりがありますか?
ショーモデルKATANAには多数のGALE SPEED製品が装着されていますが、その中でもパッと目を引くカッコよさがFCKにはあると思います。例えば、ヒールプレートの形は「日本刀の切っ先」をモチーフとしていますが、ここは自分がこだわったところで、実はデザインの時点ではもっとシャープで、刃紋までいれてみました。試作を作ってみたらズボンの裾がひっかかりまくってダメでしたが(笑)。このようなトライ&エラーを繰り返して最終的に今の形になりました。FCKだけが目立って浮いてしまわないよう車両全体のシルエットに調和するよう意識しています。KATANAだけでなくどの車種用も「おさまりよく、可能な限り車体の内側へ位置取りする(=幅広くなりすぎない)」という点にこだわっていますので、ぜひそこに注目してください!

最後にFCKのアピールをどうぞ!
設計者としては、まずは基本コンセプトである「操作性が良い」「シンプルである」「高剛性である」点を味わっていただきたいです。足を乗せた瞬間の感触。ペダルを操作する感覚の違い。乗りやすさ、扱いやすさ。そして「かっこよさ」を感じてください。機能以外の部分にもかなりこだわっていますので「乗ってたのしい」「見てうれしい」バイクになること間違いなしです。


製作編
商品管理課 O氏


Elaborate フットコントロールキット(以下FCK)の製作工程を教えてください。
①部材の検品
FCKの構成部品が入荷したら「すべての部品を全数検品」しています。キット1つの部品点数は70点以上あり、多少の寸法差でも、見逃すと最後には大きな誤差になってしまうことも考えられます。そのため、クリアランスや可動部品の動きの渋さなどにはことさら神経を使い、特にベアリングなどの操作性に関わる摺動部は、1/100ミリ単位で検品しています。

②ブロックごとの製作
FCKは全体を一気に組み上げるのではなく「ヒールプレートASSY」や「チェンジペダルASSY」など
ブロックごとに分けて組み、最後にそれらを合わせる方法をとっています。これは製作上の手法というだけではなく、
ユーザーが転倒などにより部分的にパーツを交換したいという場合に素早く対応できる販売方法を整えていることにも
つながっています。

③全体の組み上げ・確認
部分ごとのパーツができたら最終的な組み上げです。できあがった製品を箱に入れる時にはペダル類の角度にも注意し、お客様が箱を開けたときに喜んでいただけるよう最後まで意識しています。


FCKという製品に対して、製作担当としてどのように感じていますか?
この製品はGALE SPEEDブランドとして他社の製品とは差別化されており、とてもおもしろい製品だと感じています。確かに製作する身としてはとても神経を使いますし、実際大変です。開発担当からも注文も多いですし(笑)。ですがそれだけの価値があり、とてもやりがいのある製品です。

神経を使うというのは、たとえばどんな点ですか?

とにかく部材点数が多く、それが車種ごとに異なるという点です。締め付けトルクや角度についても
違いが多いので図面と作業とを常にチェックしなければなりません。図面には必要事項の記載はありますが、
補助線を引いたり書き込みをしたりして自分なりの注意事項を加えています。さらに今後は、
自分以外の担当者も同じクオリティで確実に仕上げられるよう準備を進めています。
「アクティブの製品は間違いがない」と言っていただけるように努力は続けなければと思っています。

社内でも「細かい作業はこの人に!」と言われるOさんですね。最後にFCKのアピールをどうぞ。
この製品は品質や性能に関して、今まで以上にアクティブらしい製品に仕上がっていると思います。私も常に神経を使いながら間違いのない製品をお届けするように努力しています。アクティブがお届けする「高品質で機能的」なフットコントロールキットをぜひ体感していただければと思います。





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