BELL HELMETSの原点


BELL HELMETSの創始者“ロイ・リクター”の物語。

時は1950年代前半。サーキットでは頭部損傷による重大な事故が相次いでいた。
自身もレースチームを持っていたロイは、より安全なヘルメットの必要性を感じ、
1954年にベルオートパーツ社で「ヘルメット部門」を設立。
たった車1台分の広さの木製ガレージが“BELL”のすべてのはじまりだった。

彼が最初に行ったのは、世界中のあらゆるヘルメットを収集・研究し、
新たなコンセプトを持つ最高品質のヘルメットの開発。
プロトタイプの試作には何ヶ月もの時間を費やし、
遂に第一作目となるヘルメット「500」が誕生した。
この「500」は、現代のヘルメットにも使われている“発泡ライナー”を始めて採用した
画期的なヘルメットだった。

その後、「500」は「500-TX」というモデルへ継承され、ヘルメットの安全基準として
世界一厳しいとされるアメリカの「スネル規格」を初めてクリアするレーシングヘルメットとなる。
その事実が輝かしい成功への大きな原動力となった。

ベルヘルメット開発から1956年までの販売数量は、ロイと彼のチームが予想していた数字をはるかに上回り、
この成果によって、1957年新たに「BELL HELMETS」社を設立。

1967年、BELL HELMETSはオートバイヘルメット界に次なる革命を起こす。
開発に5年もの歳月を費やした末、世界初のフルフェイスヘルメット「STAR」を発表。
当時の最先端を行く「STAR」のデザインは、そのあまりに斬新過ぎるデザインで
「宇宙仕様だ」とも「近未来の物だ」とも騒がれた。

しかし、えも言われぬ魅力を放つ「STAR」の造形と高い安全性が評価され
数年後には全てのプロライダーがこのフルフェイスヘルメットを愛用するまでに成長。
今あるフルフェイスヘルメットの原点こそ、この「STAR」シリーズなのだ。

記憶に残る数多くのレースシーンで、常に輝いていた「BELL」の文字。
「500」の誕生以来、BELL HELMETSは4輪・2輪を問わず、
モータースポーツ界で多くのライダーから信頼を得ている。

「Your Best Protection」
BELL HELMETSの理論は今なお受け継がれ、
全てのライダーの安全のために日々、研究・開発を続けている。

オートバイヘルメットの歴史を語る上で欠かすことの出来ない、
偉大なる革命者。

それが“ロイ・リクター”であり、
BELLなのである。